過去のない男

アキ・カウリスマキ監督・脚本・製作、マルク・ペルトラ、カティ・オウティネン主演による2003年の作品。
暴漢に襲われて負傷を負い、ヘルシンキに流れ着いた謎の男。
彼は、全ての記憶を失っていた。全てを失って絶望していた男だったが、救世軍の女性イルマと運命的に出会い、互いに惹かれていく。
彼女と会ったおかげで、どんどん行動的になる男だったが、その行動がきっかけで、彼の過去が明らかになっていく。
そして、彼は人生の選択をしなければならなかった…。

何の変哲もないごく平凡な生活の中でも、ポジティブに生きることで幸せになれることを伝えています。
しかし、決して強く訴えるようにではなく、さりげなく伝えている、やさしく語りかけているような作品でした。
それでも、“生きてればなんとかなるさ”とでも言いたげなカウリスマキの前向きな人生論を見れたようで、ラストはなんとも幸福な感じさえする。
ほのかに温かい印象を残してラスト・クレジットが流れる。
私がこんな風に記憶をなくしたら、彼のように堂々と地に足をつけて暮らしていけるだろうか?
映画「過去のない男」 アキ作品らしく小ネタも豊富で、思わず声を出して笑ってしまうとこも多いです。
特にコンテナの警備員はかなりのいいキャラでした。クレイジーケンバンドの楽曲がBGMで使われているのでファンの方は要チェックですよ。

アンダーグラウンド

サラエヴォ出身の名匠エミール・クストリッツァ監督による1995年の作品。
旧ユーゴスラヴィアの戦いと動乱の歴史を、
マルコとクロという架空の男の激動の人生になぞらえてブラックにファンタジックに描く。
ナチス・ドイツに侵略されたユーゴ王国で、マルコは祖父の地下室に弟や妻などをかくまう。
やがて重傷を負ったクロも地下室に運び込まれる。
それから50年もの間、戦争が終わった事は知る由もない地下で過ごしてきた彼らだが、それを知る時が来た…。

見た人の鑑賞

圧巻のエンディングである!命の大切さや戦争という行為の愚かさを百の言葉で説くよりも、「生きたい!」という肉体の叫びをストレートにぶつけてくる本作品こそ極上の反戦映画である。

この映画にはマトモな人間が1人ぐらいは登場したのか?なんて考えたりするのも楽しいアンダーグラウンドは、かつて存在した国について興味が湧いてくる映画です

奇想天外な展開に当惑しながらも、金管楽器の土着的な音のノリにだんだんのせられて、心躍らせ、笑い、そして涙が止まらない!
唯一無二の映画体験でした♪

クストリッツァ「アンダーグラウンド」がデジタルリマスターDVD化か。まさに乱世を生きた男たちの物語だな。ユーゴ、抗ナチパルチザン〜チトー時代〜90年代の内戦と。確かに今の時代を生きる勇気をくれる気がする。

プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命

デレク・シアンフランス監督・脚本・原案、
ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー、エヴァ・メンデス主演による2012年の作品。
移動遊園地でバイクショーを行っている天才ライダーのルーク。
偶然に元の恋人ロミーナと出会った彼は、彼女が自分の子を育てていた事を知る。
彼はふたりを養うために、バイク・テクニックに目を付けた男の誘いに乗って、銀行強盗を手伝う事となる。
強盗は成功し、彼らは次々と犯罪に手を染める。しかし、ある日彼のミスにより自身が窮地に陥いる。
そして、ある新米刑事は、この強盗事件に関わった事から、彼の人生を大きく変えてしまう。

衝撃を受け、感想に困るほどガツンとやられましたね。劇場では泣かなかったのですが、余韻で帰りながらうるっとくるレベルでして。本当に本当に素晴らしかったですよ。

とりあえず人生とか親子について考えずにはいられない映画でしたね。ちょっといろいろグッとくるところとかつらいところとかありました。

歳月と世代を超えた人の思いは、圧倒的な、しかしあくまで抑制の効いた感情となって押し寄せる。“それでも人生は美しい”、そう思わせる作品だった。

新年一本目の映画が傑作だった。構成巧いし、余韻たっぷりのラスト。何よりもリアルグラセフ感満載のライアン ゴズリングがカッコよすぎた。この人出てるのいい映画多い。

殺人の告白

アクションだけと思ったら大間違い。ラストの余韻は更なる深読みを誘う!”

チョン・ビョンギル監督・脚本、パク・シフ、チョン・ジェヨン、チョ・ウンジ、キム・ヨンエ主演による2012年の作品。
10件もの連続殺人を起こした恐るべき殺人者。時効を迎えた現在、犯人を名乗る男が世間に姿を現し、その事実を赤裸々に暴露した自叙伝を出版した。
衝撃的な内容と彼のカリスマ性により、本はベストセラーになり、彼も一躍時代の寵児となった。
しかし、妻を殺された上、自身も大きな傷を負わされた刑事や、被害者の遺族の一部が、それぞれの思いを胸に、彼を追跡し拉致しようとするが…。

最近見た韓国映画の中でも、際立って良かったし、とにかく、この凄いどんでん返しのストーリーは、今年一番のクールさでした。
シリアスな作品でありながらバカ映画でもあって、ちょっとグっときたりもするのだ。こういう落ち着きがなくってサービス精神旺盛な映画は大好きだ。
バランス云々はともかく、やりたい事を全部詰め込んで、徹底的に面白いモノを見せてやる!というスクリーンから迸るようなパワーには圧倒されるしかない。
『殺人の告白』のパンフも届いてて、読んでたらまた見たくなった。本当にこの映画、エネルギーが尋常じゃないん。
完成度という次元で映画を作ってないのが立派なのだ。エンターテイメントへの徹し方が凄まじく、ぴあの満足度も1位も納得。おめでとうございます!

鑑定士と顔のない依頼人

出典eiga.com

“豪華絢爛な映像と饒舌な語り口の絶品映画。余韻の残るラストも素晴らしい”

ジュゼッペ・トルナトーレ監督・脚本、ジェフリー・ラッシュ、ジム・スタージェス、ドナルド・サザーランド主演による2012年の作品。
世界中のオークションで活躍するオークショニアであり鑑定士としても一流の中年紳士ヴァージル・オールドマン。
しかし、彼は結婚もせず、友人もいない孤独な男で、自宅の隠し部屋に飾った女性の肖像画の数々を眺めるのが唯一の楽しみだった。
ある日、クレアと名乗る女性から、両親が遺した家具や絵画の鑑定依頼があった。
鑑定がはじまったが、肝心の依頼人は姿を見せない。彼女は邸宅内に住んではいるが、広場恐怖症で姿を見せないのだという。

オークショニアであり鑑定士としても一流の中年紳士ヴァージル・オールドマンは、
贅沢で一流の暮らしをしていたが、心には満たされない孤独を抱えており、過去に人を愛した事がなかった。
ヴァージルを演じたのは、『シャイン』のデヴィッド・ヘルフゴッド役や、
『英国王のスピーチ』の言語療法士ローグ役で知られるジェフリー・ラッシュ。
齢を重ねて益々渋く、しかし孤独な悲しい老紳士を演じた。

この物語を明白に解き明かしてしまうのはどんな結果であれ無粋な気がする。
それにたぶん何度見ても分かりはしないだろう。これはそういう映画だ。
解けない謎を残すミステリー……なんて贅沢でなんて憎いことだろう。

いまを生きる

出演する ロビン・ウィリアムズがかっこよくて、ずっと見てます。
1959年、バーモントにある全寮制の名門進学校にやって来た新任の英語教師。
破天荒な授業を通して、詩の美しさや人生の素晴らしさを説く教師に惹かれていった生徒たちは、
彼がかつて学生だった頃に作っていた“死せる詩人の会”という同好会を自分たちの手で復活させる。
ドラマの背景となる、初秋から冬にかけてのニューイングランド地方の風景も美しい。

、自由。自由とは何か。かたちにないもの・・・。だから素晴らしい。
 この先生は、授業が上手だ。ただ、この自由が抑えられなかった。
若者は脆弱であるがゆえに、自由のつかまえ方が、上手にできない。あの悲劇の場面は、そのすべてを象徴する。
詩・・・。僕はこの映画を観るまで、詩には特別な関心がなかったし、国語も得意ではなかった。
自分を信じて生きることの日本を作るべきだと・・本当に・・そう思う。
いまも得意ではないが、人生の絶境に立ち尽くし、冷たい強風を頬に受けながら、自由を創り上げなくはならない。
その青白い心が詩である、とこの映画を観て感じたところです。
この当時は、意外と出来のいい教化的な映画がいっぱいあったと思います。
気弱な生徒を演じていますが、物語の終盤で素晴らしい存在感を見せます。
この映画は、今でも繰り返して観ますね。

フォーン・ブース

全米No.1ヒットを記録した、コリン・ファレル主演のサスペンス劇。
電話ボックスという限定された場所を舞台に、先読み不可能なストーリーが展開される緊迫感あふれる快作だ。

最近のハリウッドにしては、お金はかかっていないし、
何と言っても撮影期間がたった二週間だということが大変驚きです。
しかし、手抜きはなく、深くつくりこまれていて、
最後まで息をつく暇も有りませんでした。
疲れるという意味ではなく、良い緊張感があります。
コリン・ファレルの演技も見所です。
SWATのコリン・ファレルとは全くの別人物を演じていますし、
彼の新しい一面を知ることが出来るかもしれません。
映画を観終わった後は、作り手の意図や、撮影現場にとても興味を持ち、
メイキングをすぐに見たくなりました。
少ない材料でこれだけの映画を創れるのは本当に驚きです。
ラストは好き嫌いが分かれるかもしれませんが、
最近のハリウッドのように、
観衆全員を満足させる”映画として完結させるエンディング”ではなく、
まさにリアルな終わりと言えるかもしれません。

レインマン

いつごろの映画ですか???といわれるぐらい。。
でも、好きです。

自由奔放な青年が重度の自閉症の兄と出会って心を開き、
忘れていた愛情を取り戻して行く過程を描いた心暖まる感動のロード・ムービー。
高級外車のディーラーをしているチャーリーの元に自分を勘当した父の訃報が届く。
遺産目当てに故郷に戻った彼だったが遺産の300万ドルは見た事もない自閉症の兄、
レイモンドの手に渡る事を聞かされる。
なんとか金を物にしようとチャーリーは施設にいるレイモンドを誘拐まがいに連れ出し、
ロスに戻ろうとするのだったが……。

ターミネーター見て、今度はレインマン見た。一作品に一回は泣いてるんだけど、涙腺弱いのかしら。
レインマンは初見。ダスティンホフマンの自閉症役はすごかった…チャーリーがふざけたってシーンだけ10回くらい見てしまった。

世間はGUだけど、ニートのおいらは関係ないぜ☆ 映画「レインマン」を久しぶりに見たお 心が荒んでいる時に、
定期的に見ているこの映画 主人公が自閉症の兄と車で旅をするお話すれ違った人生と思いが、
共に旅をし、同じ時間を過ごす中で、優しく触れ合い、溶け合うお話 優しさって素敵な映画です。

この雰囲気がとっても好きな映画。

レオン

「ニキータ」のリュック・ベッソンが初めてアメリカで製作したバイオレンス・アクション。
ニューヨークを舞台に、凄腕の殺し屋レオンと12歳の少女マチルダの純愛と戦いを描く。
大都会の片隅で出会った孤独なふたりの葛藤と壮絶なアクション・シーンがほどよくブレンドされた佳作だが、
その功績は朴訥だが頼もしいJ・レノと繊細でいてたくましいN・ポートマンの二人の魅力に負うところが大きい。
まず、本編の映像・音声に関しては文句ナシです。標準的な画質・音質で、特に不満点も無く、余裕を持ち楽しんで観ることが出来ます。
 ただ問題は、特典。“アドバンスト・コレクターズ・エディション”と言うくらいなのだから、
メイキングや音声解説が収録されているのかと思いきや、ミュージック・クリップやインタビュー映像、
キャスト&スタッフ解説(静止画)、日本・フランス・アメリカ3カ国の劇場公開版予告編と完全版日本公開時劇場用予告編のみ。
ここで期待するのがインタビュー映像ですが、めちゃくちゃ短い上に、
ナタリー・ポートマンがインタビュー中に楽しそうに笑っている映像と監督らが映るメイキング風景だけ(カットが速いため、よくわからない)。
「え?」と言っているうちに終わっちゃいます。
ミュージック・クリップも、本編の映像に合わせて、エンディング曲が流れるものです。
本編観て、エンディング観た(聴いた)人はあまり面白くないでしょう。

ニュー・シネマ・パラダイス

現在のローマ。夜遅く帰宅した映画監督のサルヴァトーレ・ディ・ヴィータ(ジャック・ペラン)は、
留守中に母(プペラ・マッジョ)からアルフレードが死んだという電話がかかっていたことを知らされる。
その名を耳にした途端、サルヴァトーレの脳裏には、シチリアのジャンカルド村での少年時代の思い出が甦るのだった--。
なんといってもここには“物語を簡潔に語ることの美学”がある。
最初に劇場公開されたのはこのバージョンだし、ブルーレイもこちらのバージョンが先に出ている。
それにしても、なんといとおしく、チャーミングな映画だろうか。
登場人物たちの感情の流れ、心の動きが、痛いほどよく「わかる」。
そういったものがていねいに積み重ねられた結果としてあるのが、
「もう、どうにでもして…」と(もちろん、いい意味で)言いたくなる、
あのラストである。
この作品は映画への、そして映画を愛するすべての人への讃歌だ。
そして、アルフレードのような“人生の師匠”に出逢えたトトは、本当に幸せ者だと思う。

『ニュー・シネマ・パラダイス』リバイバル上映鑑賞終了。いや〜泣いた泣いた。
この作品の中の人たちは生きているな〜。言葉で表現できない魅力がある。
アルフレードの「進歩はいつも遅すぎる」という台詞はいつ聞いても良い。
3時間版もリバイバル上映してほしい。TOHOシネマズさんよろしく